ゼロの者 略年表

ゼロの者デビュー20周年記念トリビュート同人誌「Zero the Hero(ゼロ・ザ・ヒーロー)」(2016年)より転載(一部修正)。


 1974年生。岡山県出身。工業高校デザイン科を卒業後、代々木アニメーション学院に学ぶ(大阪校か?)。

 

 『COMICアットーテキ』(光彩書房)への投稿活動(約3年間)を経て、1996年6月、『コミック麗(うらら)』(一水社)掲載の「魔女狩り」(り狩女魔)で商業誌デビュー。以降は一貫して、一水社と、その系列会社である光彩書房から作品を発表し続けている。

(※同人や関連作品は除く。なお、唯一の例外として、2015年発表の単行本『めちゃくちゃ交尾(セックス)しよっ♡』は、2010年9月より一水社・光彩書房の親会社となったメディアックスからの刊行)

 

 翌1997年、処女単行本『お姉ちゃんまにあ』(一水社)を発表。巧みなストーリー作りは、プロデビューから一貫して持ち続けているゼロの者の大きな特徴である。

 

 1999年に発表した3作目の単行本『女の子の汁』では、特に作画面で著しい成長が見られ、その人気に火が付いた。以降は、一水社を代表する漫画家として、雑誌『東京H』(一水社/1998年~2000年)、『純愛果実』(光彩書房/2000年~2014年)、『美少女的快活力』(光彩書房・純愛果実増刊/2005年~2008年)や、いずみコミックスアンソロジー(一水社)などに寄稿。特に、兄妹の関係を描いた作品は高い評価を受け、作風の代名詞ともなった。

 

 2006年5月には、単行本12作目にして、初の長編連載作品となる『わすれな』を発表(翌年発表の第2巻で完結)。兄・和久と、既婚の妹・真央の関係を、過去の描写を交えながら長尺で綴った作者渾身の物語は、多くの人々から高い評価を受けた。なお、単行本『わすれな』は、本文用紙に高級紙を使用した愛蔵版(ハイグレード版)が、通常版と共に刊行されている(2巻とも)。

 翌6月、デビュー10周年を迎える。

 

 2010年には、またもや兄妹ものの長編作品となる『シス☆ブラっ』の第1巻を発表(2012年発表の第2巻で完結)。シリアスな『わすれな』に比べ、コメディータッチの強い作品となったが、その振れ幅の大きさに作者の力量が表れているといえるだろう(あるいは作風の変化か?)。

 

 2015年4月、3年振りの発表となる単行本『めちゃくちゃ交尾(セックス)しよっ♡』(メディアックス)を発表し、その健在ぶりをアピールした(通算18作目の単行本)。

 

 2016年6月、デビュー20周年を迎える。また、同年10月には、デビュー前から二十数年間を過ごした大阪を離れた。